毒舌年下BOY♂に愛を叫べ【仮】
大馳は毒舌だけど、中でも私に対しては群を抜いて毒舌だと思う。


「前から思ってたけど、大馳って頭の回転早いよね!」

「そうか?茜が頭悪すぎなんだろ」

「……それ、悪口だよね?完全に悪口だよね?」

「んーや、隠しきれない事実だ」


いや、もはや私に対しては毒舌なんて可愛いものではなく、言ってしまえば───悪口だ。


くぅ〜〜……。
確かに私は、どちらかと言えば体育会系。

勉強は1番好きな世界史ですら、最高得点が67点と来たもんだ。頭が良いとは決して言えない。


「……大馳は頭の良い子が好きなの?」


スタスタと、歩くスピードを緩めることを知らない大馳に、やや小走りで着いていく私。

かと思えば、ちょうど校門に着いたところで、ピタッと歩くのをやめた大馳が、勢いよく私を振り向いた。


───っ!!

突然のことに、小走りしていた足に慌ててブレーキをかけてみたけれど、思いのほか近づいた大馳との距離に、ドキリと心臓が飛び跳ねた。

そんな私を見て、大馳は口の端を上げて意地悪く笑う。


ぬあぁぁぁぁ──!!!

この距離で見るキラースマイルは、破壊力が通常の5倍はある〜っ!!!
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