ただ好きだから



座るよう支持されたテーブルの上には、とてつもなく美味しそうな食事がズラリと並べられていて、空腹だった私のお腹が思わず音を上げそうになる。



「あの…社長これは一体…」


「食事だ」




いや、それは見れば分かりますけど……



「これから毎日夕食の時間は一緒に取るぞ」



「え?」



「やるなら徹底的にやらないと何処でボロが出るか分からないからな。互いを知る時間を作る事にした」



「…毎日、ですか?」



「あぁ、不満か?」



いや……不満というか何というか…そこまでする必要があるの?しかもそれってつまり…



「私が毎日仕事終わりにここに通うって事でしょうか…?」




少し困り気味にそう言った私を社長は真顔で見つめた後、それはどこか当然かのような口ぶりで




「通う?そんな面倒な事するわけないだろ」



「じゃあどういう意味ですか?それに私実は今それどころじゃないんです!家を失いかけてるんです」



「何言ってるんだお前」



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