クールな御曹司の本性は、溺甘オオカミでした
「シャワー、お先にどうぞ」
鞄をチェストに置き、着替えだけ持って、私は促されるままにシャワーへ向かった。着替えといっても下着しか持ってない。
ホテルに行くのだろうことは想像していたし、案の定ふわふわのバスローブは準備されているから、これを着ればいい。いかにもだけど、今更恥ずかしがっている場合じゃない。
私は手早くシャワーを浴びた。あまり考える時間はほしくなかった。躊躇につながりそうだったから。
シャワーから出て、全身を保湿し、バスローブを羽織る。急いで髪の毛にドライヤーをあてて、室内に戻った。
「よければ、つまんでいてください」
テーブルにはルームサービスで頼んだのだろうスパークリングワインとナッツ。私に気を遣わせまいと、千石くんは一足先に飲んで待っていたようだ。
「うん、ありがとう」
「俺もシャワー浴びてきますね」
どくんどくんと心臓が鳴る。ごまかしたくて、グラスに注がれた繊細な泡をひと息に飲み干す。
その場から動けず、なるべく心に何も浮かべないように、千石くんを待った。
水音は聞こえないので、シャワールームの戸が開く音に耳を澄ませ続ける。
やがて、千石くんが戻ってきた。
彼はバスローブを手に、腰にバスタオルを巻いただけの格好だ。初めて間近で見る素肌に、緊張感がいや増し、目をそむけてしまう。
「真純さん、お待たせしました」
立ち尽くしている私に違和感はあっただろう。しかし、千石くんはふたつのグラスにワインを注ぎ直し、ひとつを私に手渡す。
「乾杯しましょうか」
私の同意を得ないまま、かすかにワイングラスを接させた。華奢なクリスタルグラスは派手に当てることなんかできない。
鞄をチェストに置き、着替えだけ持って、私は促されるままにシャワーへ向かった。着替えといっても下着しか持ってない。
ホテルに行くのだろうことは想像していたし、案の定ふわふわのバスローブは準備されているから、これを着ればいい。いかにもだけど、今更恥ずかしがっている場合じゃない。
私は手早くシャワーを浴びた。あまり考える時間はほしくなかった。躊躇につながりそうだったから。
シャワーから出て、全身を保湿し、バスローブを羽織る。急いで髪の毛にドライヤーをあてて、室内に戻った。
「よければ、つまんでいてください」
テーブルにはルームサービスで頼んだのだろうスパークリングワインとナッツ。私に気を遣わせまいと、千石くんは一足先に飲んで待っていたようだ。
「うん、ありがとう」
「俺もシャワー浴びてきますね」
どくんどくんと心臓が鳴る。ごまかしたくて、グラスに注がれた繊細な泡をひと息に飲み干す。
その場から動けず、なるべく心に何も浮かべないように、千石くんを待った。
水音は聞こえないので、シャワールームの戸が開く音に耳を澄ませ続ける。
やがて、千石くんが戻ってきた。
彼はバスローブを手に、腰にバスタオルを巻いただけの格好だ。初めて間近で見る素肌に、緊張感がいや増し、目をそむけてしまう。
「真純さん、お待たせしました」
立ち尽くしている私に違和感はあっただろう。しかし、千石くんはふたつのグラスにワインを注ぎ直し、ひとつを私に手渡す。
「乾杯しましょうか」
私の同意を得ないまま、かすかにワイングラスを接させた。華奢なクリスタルグラスは派手に当てることなんかできない。