クールな御曹司の本性は、溺甘オオカミでした
ビュッフェでお腹いっぱいになってしまった私たちは、夕食を改めて食べることも飲みに行くこともしなかった。
「場所は、とってあるんです」
ビュッフェを出ると千石くんはタクシーを捕まえた。行き先は今日泊まるところだろうか。
私たちは、これから身体の関係を結ぶ。最初で最後の。
やってきたのは東京駅にほど近い大きな老舗ホテルだ。結婚式に呼ばれて、昔来たことがあるけれど、客室などは初めてだ。
「張り切ってるじゃない」
セミスイートにふたりで入り、思わず茶化した。ディナーは予約していなかったけれど、ホテルは高層階の夜景の綺麗なセミスイートだなんて。
「本当はスイートを予約したかったんですが、残念ながら埋まっていました。急でしたしね」
本当に、なんて急な誘いだったのだろう。
千石くんは、もっと時間をかけて私を落とすつもりでいた?
こんなところを予約するのはもっと先だと思っていた?
ねえ、なんで?
なんで私のことを諦めることにしたの?
聞きたいけれど、聞けない。
だって、私はずっと千石くんの気持ちを拒否し続けてきたんだもの。彼が離れて行きそうになって慌てるなんておかしいでしょう。
「場所は、とってあるんです」
ビュッフェを出ると千石くんはタクシーを捕まえた。行き先は今日泊まるところだろうか。
私たちは、これから身体の関係を結ぶ。最初で最後の。
やってきたのは東京駅にほど近い大きな老舗ホテルだ。結婚式に呼ばれて、昔来たことがあるけれど、客室などは初めてだ。
「張り切ってるじゃない」
セミスイートにふたりで入り、思わず茶化した。ディナーは予約していなかったけれど、ホテルは高層階の夜景の綺麗なセミスイートだなんて。
「本当はスイートを予約したかったんですが、残念ながら埋まっていました。急でしたしね」
本当に、なんて急な誘いだったのだろう。
千石くんは、もっと時間をかけて私を落とすつもりでいた?
こんなところを予約するのはもっと先だと思っていた?
ねえ、なんで?
なんで私のことを諦めることにしたの?
聞きたいけれど、聞けない。
だって、私はずっと千石くんの気持ちを拒否し続けてきたんだもの。彼が離れて行きそうになって慌てるなんておかしいでしょう。