キミへの想いは、この声で。

「え?ひ、ひーくん?」


突然のことに、茜っちはかなり動揺させていた。


それでも俺は、容赦なく茜っちに言った。


「もう俺、お前と友達でいたくない。

毎日いじめられて傷ついて泣いてさ、正直うんざりなんだよ」


俺の言葉にうっすらと涙を浮かべる彼女。


その顔を見るたびに苦しくなるけど、俺は冷たい表情を崩さなかった。


「だから、もう二度と俺に関わるな」


そう言うと、俺は昨日まで腕につけていたミサンガを彼女の手のひらに乗せた。


「これ返す。こんなん持つの俺もうイヤだし」


……イヤじゃない。


本当はずっと、持っていたかった。


あの日、優しい笑みを浮かべながら、俺にくれたものだから。


俺は良心が痛みながらも、教室を出ていこうとした。


「ちょ、ちょっと待って、ひーくん!」


しかし、後ろから追いかけてきた茜っちにそれを妨げられる。


腕をグッと捕まれて。

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