チャラめ男子と鈍感女子
「か、片瀬さん。そろそろ離してくれませんか?」
「あっ、ゴメン...」
俺はぐいぐいとエミリーを引き連れて、いつの間にか生徒会室の近くまで来ていたようだ。
はぁ、思えばエミリーの断りなしに赤羽から離れちゃったんだよな...
怒ってるかな?
「エミリーはさ...赤羽といる と嬉しそうだよね?」
そんな反省の気持ちとは裏腹に、全然関係のない事を口走る。
「え?」
「よく楽しそうに話してるし...」
何言ってんだ、俺!
そう思いながらも口は止まってくれない。
これじゃヤキモチ妬いてますって言ってるようなもんじゃん!