チャラめ男子と鈍感女子
エミリーといえば『本』だろうけど....
ある程度の事を頭に入れ込んでも、専門的な話をされたら赤羽みたいに返せないしなぁ。
いや、いっそのこと全て覚えちゃって話に割り込んでやろうか。
俺の頭脳なら不可能はないはず...
そんなしょうもない事を本気で考えていると、エミリーと赤羽の会話が聞こえてきた。
「もうそろそろテストがありますよね? 休日に二人で勉強しませんか?」
話していた位置よりもさらにエミリーへと身を寄せる赤羽。
ふ・た・り・で?
何言っちゃってんの、コイツ!
「そんなのダメに決まってんだろ! 今週も、来週も、そのまた先もエミリーの予定は俺で埋まってんの!」
突然の乱入+俺の予想以上の大声にクラス中の注目が俺達に集中する。
「これは修羅場ってヤツですか!?」
「えみりちゃん、モテモテ~♪」
もはやクラスの話題はその一点で盛り上がっている感じに。