チャラめ男子と鈍感女子
そうか…
あんまり攻めてばっかも良くないのか。
俺は向かいに座るエミリーを垣間見る。
彼女の顔を見るだけで、今手にしている本が面白いんだと分かった。
物語に魅いられている為か…
今度は俺が見ている事にも気付かない。
まぁ、アタックしてもエミリーには全く気付いてもらえてないけど。
吐息と変わらないような小さいため息をつくと、再び本へと目線を戻す。
うーん。
つまりは自分の事を時間をかけて知ってもらわなきゃダメってこと?
好きになって欲しい、なんて前までは考えてもいなかったからなぁ…
これまでの行動が完全に自分の首を絞めてるよね。
過去の俺に後悔しながらも、手元の本を真剣に読んでいる自分がいた。