覚悟はいいですか

「え!麗奈さん、何でそんなことまで分かるんですか?!」

久美子は案の定、びっくりして尋ねる

「あれ?知らなかった?
麗奈は合気道と剣道合わせて十段の武芸の達人よ」

「は、はい?!」

やっぱり知らないみたいね

「華の盾だもの、ね?」

「じゃ、盾って強いことが条件…?」

「「当ったり~!」」

華の剣は情報と容姿と話術で会社に新たな道を拓き、華の盾は同じエレメントプラス武芸をもって外部から会社と会長を守る。緊急時は文字通り、体を張って危機を防ぎ、遠ざける役目を持つ

麗奈はその名の通り、見た目は可憐で愛らしい。やや明るめのブラウンの髪をゆるくカールした肩にかかるセミロング。大きな瞳を長いアーチ形のまつ毛が縁取る。ぷくっと形よく膨らんだ唇は赤く白い肌に映える。そんな可愛いらしい顔をして体はグラマーだから、ホント羨ましい!
所作は華であることを除いても常に可憐で、とても武術の有段者とは思えないだろう

久美子がショックを受けるのも無理もない

「で、海棠さんのことは会長に話したのね?」

麗奈は久美子に構わず、相変わらずのマイペースで聞いてきた

「あ、うん。休み明けにすぐに会長室行ったでしょ?あの時。麗奈には外してもらったけど」

「ま、それはしょうがないけど。で、どうだった?」

「うん……。まずは会って話をしたいって」

「きゃーっ!二人の愛が試されるのね」

「……」

そう、”試される”日は明日だ
会長のスケジュールに合わせ、急遽決まった
礼なら何も心配ないと思うけど、何をもって認められるかは判らないから、何となく落ち着かなくて……

「はあ~、どうなるのかな…」

「何?不安なの」

頷くと、麗奈は「まあ、わからなくもないけど」と言って、ウイスキーのグラスを傾ける

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