DISTOPIA EMPEROR―絶対王者は破滅を命ず―
探りながら友達付き合いを始めて、そして、本当に友達になった。
おれの言いなりにならない、ちゃんと対等な友達だ。
「おれは文徳から、あっきーの話をいろいろ聞いてたんだよ。四獣珠のことがよくわかんないうちに両親と死に別れちゃったって話もね。
文徳が情報をほしがってたのもあって、おれ、ばあちゃんちの古文書をキッチリ読んだりしてさ~」
崩し字も古文も勉強したことがないのに、おれには古文書が読めた。
理解できてしまった。
実は、おれは言語全般に強い。
古い日本語も、強烈な方言も、外国語も、文字を見たり音を聞いたりするうちに、何となくテレパシーみたいなものが伝わってくる。
波長が噛み合って、文脈が頭に落ちてくる。
おれがフランスで一年間、割とフツーにやっていけた理由がそれだ。
おれのチカラは、王さまゲームの号令《コマンド》に典型的に表れるとおり、言葉というモノに特化している。
音ではない声を操って、発信するのも受信するのも、自然とできてしまう。