DISTOPIA EMPEROR―絶対王者は破滅を命ず―


かったりー話が延々と続く入学式で、おれは、登壇者以外を漏れなく全員、居眠りさせて遊んだ。


会場の人数は多かったけど、話を聞きたくないやつらに「おもしろくねーと思ったら寝てろ」って命じるのは簡単だった。



ついでに何かいたずらでもしてやろうかと思ってキョロキョロしたら、文徳が同じことをしていた。


何かやらかしてみようかなって、目をキラキラさせて、キョロキョロ。



微妙に眠くなりはしたらしい。


でも、まわりが一斉に眠りに落ちたのはなぜだろうって、好奇心が働くほうが強かったらしい。


おれと目が合った文徳は、楽しそうに言った。



これをやったの、きみなんだろ?



衝撃だった。面倒くさいとも思った。


初めて出会うタイプの相手で、不気味にも感じた。


下手《したて》に出たくないとか、別にしっぽをつかまれたわけじゃないとか考えて、とにかく強がっておこうと決めた。


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