DISTOPIA EMPEROR―絶対王者は破滅を命ず―
ちょっと離れたところに立って、冷たいカフェオレを飲み干した煥が、ふてくされたようにボソッと言った。
「何で理仁は動物に怖がられねぇんだ?」
「そりゃー、おれは動物全般が好きだし。あっきーは、動物がちょっと怖いでしょ?」
「別に。慣れてないだけで」
「そのビクビクした感じにさ、動物も共鳴しちゃうんじゃないの? だから、動物のほうもビビって近寄ってこない。だいじょぶだよ。こっち来て、この黒猫さわってみなよ」
煥はムッとした顔でそっぽを向いて、結局そこから動こうとしない。
煥とこいつと、猫同士、仲良くやれる気もするんだけどな。