傷だらけの君は
あたしは土方さんのことが好きだ。
もちろん近藤さんや藤堂さんたちのことも好きだけど、土方さんへの感情とはまた少し違う。
感じたことのあるようで、無いこの気持ち。
まるで......
「死なんよ俺は。まだやり残したことがたくさんある」
軽く叩かれていた頭に、ぎりぎりと指がめり込んだ。
「つーかてめぇら、俺が死ぬ死ぬ言いやがって。俺はそんなこと言ってないぞ」
そ、そういえば言ってないような気もする。
それよりあたしの頭へこんでない?
「第一俺ァなあ、あいつに腹が立って仕方がねぇんだよ!くそ、最後にもう一発入れときゃよかった」
最後にもう一発って、やっぱりあの古高さんの顔の傷は土方さんが作ったものだったんだ。
土方さんの拳を盗み見ると、少しだけ赤くなっていた。
「つーかお前もお前だよ」
「へ」
怒りの矛先があたしに向けられて、しゃんと背筋を伸ばしてしまう。