傷だらけの君は
「山崎さん、これって本当なんですか」
返事はすぐに返ってこなかった。
あたしに言ってもいいのかどうか、考えているのかもしれない。
袋に書いてあるその名前を見つめる。
何度見たって、そこにはこう書いてあった。
……“沖田”
そして、ああなんで気付かなかったんだろうとあたしは自分を責めたくなった。
沖田さんはいつも乾いた咳をしていた。
たまに着物についていた血も、きっと返り血なんかじゃない。
なんで気付いてあげられなかったんだろう。
『僕よりも、紅には長く生きてほしい』
あのときの沖田さんは、あんなにも苦しそうにしていたのに。
「……教えてください」
山崎さんがふっと顔をあげた。
「沖田さんは結核なんですか?」
答えは返ってこなかったけど、山崎さんの顔を見れば明らかで。