俺が好きって認めれば?【完】
「そもそも、男の部屋に簡単に上がるなんて、無防備すぎだろ」


「そっ、それは…恭哉君が無理矢理連れてくるからっ…!」





着々と私の中で怒りが沸々と湧き出ていたが、何とか冷静を装って話す。





「退いてよ」


「んーやだって言ったら?」





無駄に整った顔でニッコリ笑ったかと思うと、顔を近づけ私の耳にフッと息を拭いた。





「…っっっ!?」





突然のことに、声にもならない声が上がる。





なっ、なっ、何して…!?





耳から全身に甘い痺れのようなものが走り、大袈裟に肩を震わせてしまう。


そして自分の意思とは無関係に顔が真っ赤になっていく。





「へー可愛い反応するんだ」





かっ、可愛い…!?


何言ってるの…!?





「…まっ、からかいすぎたか」





そう言って恭哉君が上から退いた瞬間、私はすぐさまベッドから飛び起きた。





そして真っ赤な顔で、ベッドの端に座る恭哉君を思いっきり睨んだ。





「最低!信じられないっ!」
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