Silver Night-シルバーナイト-

だけれど、聖の想いを踏みにじるわけにはいかない。


唯一私を守り続けてくれた聖。

そんな彼の思いやりを受け取らないわけにはいかない。


次の日は午後から学校へと向かった。

熱は下がったはずなのに、気怠さはぬなきれなくて…


ろくに授業を聞くどころかノートさえ取らなかった。


間宮の家へ行けば、きっともう二度とシルバーナイトの皆んなに会う事は出来ない。


倉庫へ行く事もなくなる。


もしかしたらこれで良かったのかもしれない…このまま梓とも会う事を辞めてシルバーナイトの皆んなと一緒にいたあの夢のような時間を忘れて。


元の自分に戻る方が良いのかもしれない…


担任のホームルーム終了の合図を聞き鞄へ筆箱とノートをしまう。


教室を出るとそこには聖が待っていて、心配そうに私へ歩みよった。


まだ病み上がりだから倉庫には行けないと悠真には連絡済みだ。

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