Silver Night-シルバーナイト-
別に過保護にされていた訳では無い。
彼等は優しいから…自分のチームと関わった私をその優しさで守ってくれていたのだ。
そもそも私は彼等に出会った時からずっと迷惑しかかけていなくて、彼等の優しさあってことの関係だったのだと気が付く。
朱音さんの事が全くと言って関係無かったわけじゃない。だけど結局シルバーナイトから離れると決めたのは私自身で
朱音さんが理由で彼等と離れるキッカケになったなどと思いたく無かっただけだ。
それを…自身で認めるのが怖かった。
だって私は結局のところ逃げたのだ…
彼等から…梓から…
逃げたのだ。
黙りとして何も答える気のない私に気が付いたのだろう、目の前の新はフッと小さく笑みを作ると
「まぁいい、もうシルバーナイトと関わりが無いなら俺が何をしようと勝手だよな?」
「え?」
「こんな目立つところで話してたら、いつ奴らが来るか分かんねぇし」と言葉を付け足した新は、突然私の腕を引くとニヤリと笑みを使って走り出した。