困難な初恋
「好き」

「好き」

あぁ、だめだおかしくなりそう。

「俺も、好きだよ」

息で切れ切れになりながら言う。

秋葉は何かが決壊したように、好き、と繰り返し、
それを聞くたびに俺は、はぁ、と息を整えなければならなかった。

その夜は、今までで一番、満たされた夜だった。
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