困難な初恋
10.エピローグ
「もーほんと、私のおかげじゃん!完全に!」

酔った純が腕をバチバチ叩いてくる。痛い。

そうだよ、ありがとう、苦笑いしながら言う。

「純ちゃん、また宮川さんとは全然キャラ違うね。」

そういう成瀬に、あったりまえじゃーん!と純が言い、ビールを煽る。

今日は、成瀬と純、秋葉と俺の4人で飲みに来ている。

二人に報告したときには、
成瀬も純も、それぞれほっとした顔で、良かった良かったと祝福してくれた。

「宮川さん、こいつ、重すぎない?大丈夫?
 喫煙所で会うたびに『一緒に暮らしたい』って連発してくるんだけど。」

「おい!!!」

成瀬のカミングアウトに焦る。

「あー、だめだね松原さん、秋葉と暮らすなら、やめなきゃ」

ターバーコ、と良いながら吸う仕草をする。

え!?

バッと秋葉の方を向く。

「苦手なの!?」
「・・・苦手」


まじか!!言ってくれよ!!
初めて聞く事実に、衝撃を受ける。

「で、やめるの?」
ニヤニヤしながら聞く成瀬に、顔をしかめながら答える。

「当たり前だろ」

こうなったら、とことん甘やかしてやる。

賑やかな雰囲気で、夜は更けていった。
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