【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら

「あ、お疲れさまです……」
呟くように言った私を見て、部長はニコリと笑うと、「ただいま」と私を見た。

「あっ、おかえりなさい……ってえ?」
そのまま当たり前のように家に入ってきた部長の腕を慌てて引っ張る!

「え?入るの?どうして!ご飯外に……」

「羽田、俺はもう疲れて死にそう……また外にでてご飯食べさせる気か?」

「そうですよね……。つかれてますよね!……うーん!わかりました。どうぞ」

って!何言ってるの私!
簡単に部屋に入れていいわけないじゃない!!

自分で自分にツッコミをいれて、私は前を歩く部長を追いかけた。

「待って!洗濯ものだけ片付けるから!」
広くはないリビングと寝室だけの私の部屋なので、取り込んだ洗濯ものはリビングのソファに置きっぱなしだった。

慌てて洗濯ものを寝室に放り込んんで、キョロキョロと周りを見渡す部長に叫んだ。

「部長!お願いなのでみないでそこにでも座ってください!」

そんな慌てている私を見て、また肩を揺らして笑うと、部長は昔のようにソファに腰を下ろした。
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