【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
今日も、午後から外に部長はでているので、視界に入ることもなく集中して仕事をしていると、目の前に電話がなり、私は受話器を取った。
「企画営業、羽田です」
『秘書室の、水谷です』
え?秘書室?
「お疲れ様です」
めったにかかって来ることのない内線に、私は驚いた。
『羽田さん、仕事中申し訳ないですが、少し応接室にきていただけますか?』
「え?応接室ですか?」
全く縁なのい場所を指定されて、少し不安がよぎった。
『はい、10分後で大丈夫ですか?』
もちろん断れるもなく、私は返事をすると部長が不在のため、課長に説明してエレベーターホールへと向かった。