【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
私をジッと見つめたあと、ゆっくりと近づいてくる優悟君に、私は久しぶりすぎるこの状況にドキンとした。

昨日のキスは、感情も高ぶっていたし何が何かわからないうちに過ぎていたが、こうやって久しぶりにましてや一緒のベッドの中にいることが落ち着かない。

恥ずかしくて目を逸らすと、触れようとしていた優悟君の手が止まった。

あれ?

そっと見ると、なぜか不安げな優悟君の瞳があった。

「優悟君?」
不安になり問いかけた私に、優悟君は小さく息を吐いた。

「ごめん。本当に。俺……」

「なに?」

「いや、沙耶をみてるとすぐに触れたくなって……。もっとゆっくりやり直さないとって思っているのに……」
< 166 / 287 >

この作品をシェア

pagetop