【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
「今、寂しくなくなった」
少し照れたように言った沙耶が可愛くて仕方がない。
このままベッドに連れて行きたいところだが、今日は久しぶりにデートをすると約束をしている。
もう一度強く抱きしめると、俺は名残惜しい気持ちで沙耶を離した。
「用意するから、顔洗ってきてね」
「ああ」
にこにことしながらキッチンへ向かう沙耶に、俺は笑顔を向けた。
準備をして戻れば、ダイニングテーブルには美味しそうなオムレツ、サラダ、フルーツヨーグルトにトーストが並んでいた。
「今日もうまそうだな」
本当に、再会してからの沙耶は昔とは違い、料理が上手くなった。
昔は目玉焼きすら焦がしていたが、今は朝食も夕食もバラエティに富んでいて、とても美味しい。
「成長したでしょ?」
くすくすと笑いながら、俺の前にコトンと湯気の上がったコーヒーを置きつつ、自分の分を持って俺の前へと座った。