【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
「会議で同じホテルに泊まった時、アレンがいつものごとくバーで声をかけた女性と一緒に部屋へ帰ろうとしていたんだ。それを見て、マリカが俺の部屋で服を脱いで待っていて……」
「えっ!」
あまりの衝撃に、私は驚いて声を上げた。
「マリカの立場なら、ホテルのキーなんてどうとでもなったんだろう。やけになって迫られて。さすがにそこまでされたら、もう付き合いきれないだろ? それに今は沙耶がいる。少しでも誤解されることは避けたかった」
真摯に伝えられたその言葉に、嘘はないだろう。あの二人のもめごとに巻き込まれたくないと思うのは、当然かもしれない。
「疑ってない?」
心配そうに私の瞳をうかがう優吾君に、思わず笑ってしまう。
いつも自信たっぷりで、仕事の時も完璧な人なのに、私の前だけで見せてくれる彼が大好きだ。