凛々しく、可憐な許婚

エピローグ

「新郎新婦の入場です。皆様、暖かい拍手でお迎えください」

今日は7月1日。ついにこの日を迎えることができた。

青空と眩しい日差しに包まれて、尊と咲夜はブリリアントラグーンホテルの披露宴会場の通路を並んで歩いていた。

先ほど、チャペルでの挙式を終え、招待客が200名ほどに膨れ上がった披露宴を執り行っている。

真っ白なエンパイアラインのウエディングドレスに身を包んだ咲夜とライトシルバーのタキシードを身に付けた尊は、モデルのように美しくとてもお似合いだった。

実際、挙式と披露宴での一場面を、ホテルのパンフレット用に使用させてほしいと咲夜の父に頼まれ承諾したところだ。

招待客は、光浦家所有の老舗旅館とホテル関係者、このはな学園関係者も含め、親族、友人を招待することになり、大人数となった。

もちろん結婚式と披露宴のプロデュースは鍋倉弥生だ。

今日は招待客としてではなく、ブライダルスタッフとして参加しているため忙しそうだ。

尊に手を引かれて会場を進む咲夜の美しさに、招待客からため息が漏れる。

二人が着席すると、簡単に二人の人となりが紹介された。

すると、突然、会場が暗くなった。

「それでは、ここでお二人の友人:川上様と鍋倉様が作成されました二人の紹介ビデオをご覧いただきたいと思います」
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