主任、それは ハンソク です！

　ふーん、そうなんですか、と私が投げやりに呟くと、もしかして絡み酒か？　なんて主任が茶化す。

「……まぁ、大概そういうもんだな、男はみんな馬鹿ばっかだよ」

　その一言がまるでため息みたいだったから、ちょっと気になる。

「主任は、どうだったんですか？」
「どうって、俺？」

　私はこくりと頷くと、今度は私がじっと主任を見る。まずい、私。完全に酔っている。

「俺はほら、クラス代表とかだから、そういう時は仲裁に入る側だ」
「……ちゅーさい」

　ああ、と頷くと主任はグラスをぐいと煽った。私もつられてグラスを煽る。

「大体俺が呼ばれる頃って、女子は泣いてるわ男子は引くに引けなくて意地になってるわ、のカオス状態で、それで俺にどうしろっていうんだよっていうところまで行きついててな」

　その状況が痛いほどわかりすぎて、私はグラスを両手で思わず抱え込む。