主任、それは ハンソク です!

 主任は責任感が強くて、情に厚いところもあるから、きっと変に私に肩入れしてしまうに違いない。

 それでなくとも今だって。

 私たちの定例会をよくは思っていない人が結構いて、隙あらば一緒に合流しよう、あわよくば私と取って変わろうと躍起になってる人もいて。それを主任が必死にかわしているらしいって(久住情報だけど)。

 私のせいで、主任の立場がおかしくなっていってるんじゃないのか、って不安になる。

「あのな、ヨーコさん」
「は、はいっ」

 主任が片眉をあげると、私をそのままじっと見据えてくる。

「俺は君が、なんでこんなに自己評価が低いんだろう、自信なさげなんだろうって、ずっと不思議だった。でも、昨日のアレで謎が解けたよ」

 主任の目つきがまたしても半眼になった。これはなにが、おこってるん、でしょう?

「お前さんさ、もういい加減、家でろ。そんでもって、家族とは距離をとれ」
「……はい?」

 ちょ、ちょっと、まって。言ってる意味が。

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