主任、それは ハンソク です!
「は、はい。ワープロソフトで作っても良かったんですけど。その、今朝、前の席に行ったら、もう後任の方が来ていて、久住先輩とパソコン立ち上げて何かしていたので……」
慌ててその辺の適当な紙の切れ端に自分の名前を認めた。水性ボールペンで書いた明朝体は、やっぱり手書きだから線が若干ふらふらしてるのはご愛敬だと思ってほしい。
「正社員さんはパスがありますけど、私たち派遣やバイトにはないので……」
主任は、尚も即席の手書き名札に顔を寄せて、じぃっと見ていたけれど。
「ちょっと、味のある文字に仕上がってるな、これ」
へ? あ、あじ?
「そうかぁ、手書きPOPとかもイケるクチか……」
あ、あの主任。すみません、もう少しだけ、顔を引いて、くださいっ。
「おーい、何してんですか。もしかして新手のセクハラとか?」