主任、それは ハンソク です!

 どうしても言いたかったことを、改めて彼女に伝えた。

「ヨーコさんが、俺の知らないところで一人悩んだり悲しんだりしてたら、それは俺も悲しいし辛いし、何より、悔しい」

 彼女が驚いたように目を見張った。

「もう少し、俺の事、頼りにしてほしいって言ったら、だめだろうか」

 彼女の見張ったままの瞳が、潤みを帯びていく。

「むしろ使い倒すくらいの勢いで、頼ってほしい。いちいち遠慮なんてするな」

 愛らしい小ぶりな鼻の頭も、見る間に赤くなっていく。

「さっきの話だってそうだ。ヨーコさんさえ良ければ、ずっとここに居てくれて構わない」

 彼女の唇が何かを言いかけて、閉じた。

「いや、頼むっ、出て行くなんて言わないで、俺と、ずっと一緒にいて欲しぃ」
「あ、あの」

 俺の言葉を遮る彼女の声は、震えていた。

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