主任、それは ハンソク です!
「た、確かに、そうですね。それは失礼しました、釘崎主任。ですけども、こちらも近く始まる旬彩フェアの打ち合わせがありますんで」
とたんに商品課グループが、そうよそうよと息を吹き返す。
「でっ!」
「でっ!?」
みんなが一斉に私を見た。
「鈴原君が急に、今日の定例会には出られないと言いだしているの」
「そうなのよっ。だからぁ、悪いけど、とつかさんだっけぇ? アナタ、変わりに、主任の仕事をやっといて欲しいのっ!」
……え、え?
「もぉ、察しの悪い子ねぇ。そんなだからぁ、派遣にしかなれないのよ?」
クスクスとさざめくような嗤いが起こる。胸の辺りがチクリと痛む。確かにそうかもしれない。でも、だからってそこまで言われる筋合いもない……。
「なにこれ」
その時。