主任、それは ハンソク です!

「あ、あのっ」
「ちょうどダウンロードが終わったところだ。立ち上げて、調子みてくれ」
「は、はいっ!」

 嬉しさのあまり、つい大声で返事をする私を、主任がぽかんと見ている。あまりの子供っぽさに呆れられたかもしれない。どうしよう、すごく、恥ずかしくなってきた。

「なんだ。しっかり腹から声、出せるんじゃないか」

 ニヤリと笑う主任の一言に、顔面が熱くなる。

「んで、決まったのはお前さんのご希望通り、第1案だ」

 どうしよう、心臓が馬鹿みたいに、うるさい。

「急で申し訳ないが、午後の部長会に出す」

 なに、このわけのわからない感覚。

「念のため、色違いで3パターン……」

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