主任、それは ハンソク です!

「どぉよ、調子は」

 何故か久住先輩は私と肩を組むと、ひそひそ声で話しかける。

「あ、ああ、どうも。おはようございます」

 慌てて立ち上がろうとするも、座って座ってとばかりに私を更に抑え込む。

「私はさぁ、アンタは実はできる子だって、ずっと思ってたのよ」
「は、はぁ?」

 久住先輩が口角をくにゃりと上げた。

「ねぇねぇ、金曜日はどうだったのよ?」
「きん、よう……」

 今、まさにその事で落ち込んでいたところだ。

「わりかし、色々と話せたかな、とは思います」

 わりかしかぁ、とちょっと不満げな声をあげると、久住先輩は更にがばりと身体を寄せてくる。

「ねぇねぇ、土曜日は、どようび。どうよ、どようび」
「へ? どようび、ですか?」

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