主任、それは ハンソク です!
「呆れただろ。俺なんて、はったりだらけの単なる小物だよ」
「……そんな、ことは」
言葉が詰まって出てこない。こんな時、さらっと気の利いた一言を言える人が心底うらやましい。
「すまんな、つまらん話だ。忘れてくれ」
「えっと、その」
主任の焼酎を煽る手が止まった。
ああ、やっぱりだめだ。伝えたい事はたくさんあるのに、上手く言葉にすることができない。
ちらりと主任を伺うと、主任とばっちり視線があったから、あたふたと意味もなくお手拭きでテーブルを拭きまくる。
「……ぷっ」
突然、弾けたように主任が笑い出した。なんで、何が起こってる?
「す、すまない。なんか、なんだろうな。……ぷふっ」
なおも笑い続ける主任を見ているうちに、さっきまで感じていた同情心が木っ端微塵に吹き飛んだ。