皇帝陛下の花嫁公募
 皇妃なんてものより、父親が決めたからという理由ではなく、アロイスという男を選んでほしい。

 もちろん彼女が『アロイス』に気がないなら仕方がないが、そうではないことは感じるのだ。

 目が合ったとき。手を触れたとき。彼女の表情や目の輝き。

 褒めると、恥ずかしそうに笑うとき。

 頬が赤く染まるとき。

 やはり、彼女は自分に何か感じてくれている。だから、本心を見せてほしい。そうしたら、自分も正体を打ち明けるつもりでいた。

 農作業の手伝いをするような王女なら、アロイスに心を寄せてくれるはず。

 アンドレアスはそれを願っていた。
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