皇帝陛下の花嫁公募
 花嫁試験の二日目は、書き取りや朗読ができるどうかだった。リゼットにはできて当たり前のことだったが、これに躓く者もいて驚いた。

 ある程度の階級、もしくは裕福な家庭では、みんな家庭教師について勉強するものだと思っていたのに。

 とはいえ、彼女達は勉強より他のことが得意なのだろう。

 他に、常識問題の試験もあった。

 リゼットは計算もできたし、歴史や地理もしっかり頭に入っている。どんな問題を出されても答えることができた。

 ただし、三日目の一般的なマナーの試験では、間違ったことをしてしまった。おまけに、言葉の訛りも指摘されて、他の娘達からクスクス笑われてしまう。そのこともあって、続く楽器や歌のテストでも失敗した。

 だが、四日目の乗馬では上手く乗り切った。ダンスのテストも上手くいき、ダンス講師に褒められた。

 五日目は刺繍や編み物の試験。午後からは水彩画を描かされた。どれもそれなりにできたが、こういった手仕事はもっと上手い人がいて、かなり注目を集めていた。

 そして、とうとう六日目となった。

 いつものように大広間に入ると、椅子が並んでいた。そこに腰かけると、審査をする女官が入ってきて、今日の試験の説明を始めた。
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