MちゃんとS上司の恋模様
心臓は先ほどからドキドキしすぎてどうにかなりそうだ。壊れてしまったらどうしよう。須賀主任は責任取ってくれるのだろうか。
黙ったまま顔を真っ赤にさせる私の顔を、須賀主任は覗き込んできた。
グッと縮まる二人の距離に、心臓は壊れてしまいそうにバクバクいっている。
ただ、私の口は素直じゃないらしい。本当の気持ちが零れ落ちそうになっているのに、噤んだままだ。
きっと、須賀主任は私の心情なんてお見通しなのだろう。なんせ、私が須賀主任のことを男性として意識していることに気が付いているのだから。
須賀主任のことを意識しだしたのは、いつからだろう。色々と考えを巡らせてみるが、これといった決定的な瞬間みたいなものは思い出せない。
色々ドギマギさせられることは言われたし、されたりもした。
決定的な瞬間といえば、そういうものたち全部だとも言える。
だけど、言えることはただ一つ。
私は、最初から須賀主任のことが気になっていた。それだけは言えるのかもしれない。
女子社員たちがキャアキャア言って騒いでいるのを見て、私一人だけは我感せずでいようと努力していた。
だけど、あのとき。須賀主任の鋭い視線に捕らわれていたように思う。