MちゃんとS上司の恋模様




 待てよ。もしかしたら私が恥ずかしがるのが楽しくて、須賀主任は私に賛辞を送るのだろうか。
 さすがはドS。こんな場面でも私を弄って遊ぶつもりなのだろう。こういう場面だからこそだろうか。

 それならそれで、こちらだって受けて立とうじゃないか。
 私は須賀主任の首に手を回して引き寄せたあと、彼の首筋にキスをした。

「フフン。やられっぱなしは性に合わないもので!」
「……」

 口では偉そうなことを言っているが、実は心臓がバクバクいっている。
 やった後にすでに後悔し始めた。やっぱりやらなければ良かったかもしれない。

 だって目の前の須賀主任は、なぜだか目をキラキラと輝かせているように思う。
 嫌な予感がする。これは逃げた方がいいかもしれない。

 及び腰になる私をギュッと抱きしめ、須賀主任は耳元で囁いた。

「手加減していたけど、それをしなくてもいいと言うんだな?」
「と、と、とんでもない! 私は初心者です。須賀主任だってわかっているじゃないですか!」

 必死に取り繕うとするが、敵はそのさらに上を行く。

「いや、俺は確認していなかったからな。俺の勘違いだったのか。真琴は経験者、と」
「ち、ちが!」
「違う? それなら、真琴の身体に聞いてみようか」
「意地悪! もう、わかっているくせに」

 口を尖らせると、須賀主任は「ごめん、ごめん」とその大きな手のひらで頭を撫でてきた。

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