MちゃんとS上司の恋模様
こうしてはいられない。私は帰ろうとしていた道を戻り、再び営業課のオフィスに舞い戻ってきた。
そこには須賀主任一人だけしかいない。ホワイトボードを見ると、営業課の面々は商談のあと直帰と書かれている。チャンスだ。
「須賀主任! お話があります!」
「ああ、真琴か」
誰もいないことを良いことに、名前呼びし始めた須賀主任を睨みつけた。
「なんだか私たちが付き合っているということ以外に、何か別のことも流しませんでしたか?」
ギロリと睨みつけると、彼はハハハと楽しげに笑った。
「だから、言っただろう。大事な彼女を魔の手から救い出すのも彼氏の役目だって」
「それは聞きました! だけど、何かとんでもないことを吹聴していませんよね?」
「余計なことなど何一つ言っていないぞ?」
しらばっくれる須賀主任を見て、「嘘つき!」と叫んでいた。
威勢の良い私を見て「お前、本当可愛いなあ」とプライベートモードに切り替わる須賀主任だが、そんなことでは騙されない。
正直に話してください、とお願いすると、須賀主任は肩を竦めて事の顛末を話してくれたのだが……頭が痛くなってきた。