MちゃんとS上司の恋模様




「アイツは俺の欲望にはなんでも応えてくれるから、って言っておいた」
「なんですか? それ」

すごく嫌な予感しかしない。もしかして、もしかしなくても……危ない誤解をされているんじゃないだろうか。

「ちょっと待ってください。それじゃ、私が主任のエッチな要望をすべて叶えていると誤解されませんか?」

 断固として訂正しなくてはならないだろう。むきになって食ってかかる私を、須賀主任は涼しい顔をしてサラリと流す。

「いいじゃないか、ドSとMの相性。バッチリじゃないか」
「主任は仕事には厳しいけど、普段はデレデレじゃないですか!」

 恋人には甘いと宣言しただけあって、須賀主任は本当に私に甘い。もちろんプライベートオンリーではある。
 意地悪なことをたまには言うが、それを上書きしてしまうほど甘い。甘ったるい。
 とことん甘いのだ。
 もちろん、抱きしめてくれるときも激甘である。

 とにかくそんなでたらめは早めに訂正しておいた方がいい。躍起になっている私の背中を、須賀主任は優しく撫でる。

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