MちゃんとS上司の恋模様
(前言撤回! 須賀主任を平伏させる前に私が土下座しそうだぁぁ!!)
ただいま夜八時。
終業時刻はとっくの昔に過ぎ、営業一課のオフィスで仕事三昧中だ。
他の事務員はだいぶ前に帰らされ、営業の面々は接待に繰り出している。そして、そのまま直帰予定だ。
そんな中、私は何が楽しくてファイルの山に埋もれなくてはいけないのだろう。
目の前のファイルの山を見て何度ため息をついたことか。
先ほどからファイルの山が片付く気配は見られない。
それどころか、処理速度より早いスピードで私のデスクにファイルがやってくるのは私の気のせいではないはずだ。
初めてN支社に須賀主任がやってきたあの日。
周りの女子社員たちは黄色い声を上げていたが、私は男性社員とともに冷や汗をかいていた。
これからどうなっていくのかという不安や、この人絶対に危険な香りがするという恐れ。
そんなものを肌で感じたものだが、私の直感というのもあながちハズレじゃなかったということだ。
ドSで悪魔。これ、本当ですよ。そう大声で叫んで社内中を走ってやりたい。