二番目でいいなんて、本当は嘘。

偽りのない気持ち

そのとき、隣に立っていた桐生社長の手が私の背中に回った。
そして私を胸に引き寄せた。

「えっ、あのっ!」

ここはホームセンターの駐車場だ。
週末の真昼間。家族連れを含めたたくさんの客がいる。
それなのに、桐生社長は人目も気にせず私を抱きしめた。

「みんな見てますよっ!」
「いいじゃないですか。ここにいる誰も、僕らのことを知らないんですから」

戸惑って社長の腕から逃れようとするけれど、社長は私を逃がそうとしない。

「耳を塞いで。周りの雑音は気にしないことです」

そうは言っても、やはり人目が気になってしまう。
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