二番目でいいなんて、本当は嘘。
薫さんとの関係はあいかわらずだ。

仕事が詰まっているときは無理をせず、お互いに都合のいいときにどちらかの部屋で会うことにしている。
一緒にご飯を作って食べたり、ネット配信の映画を見たり。


ふたりでいるときの薫さんは優しい。

私よりもずっとずっと偉い人で、本当は住む世界が全然違う人なのだけれど、そんなことを忘れてしまうくらい、彼は私に目線を合わせてくれようとする。
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