きみと、もう一度。
「…?」


「リョウさんって…


一体、誰なんですか?」


目を丸くするリョウさん。
だけど、その表情は少しずつ崩れていった。

やっぱり、何かあるんだ。



「それって、どういう…」

困惑するリョウさんに、次の言葉を飲み込もうとしてしまった自分がいた。

流されてはダメだ。


「昨日、たまたまニュース番組を見てたら、リョウさんと全く同じ顔の人が、行方不明者として報道されてました。しかも、名前はリョウさんじゃない。でも、行方不明になった場所が、まさにここの地域なんです。リョウさんって、兄弟とかいましたか…?」


攻撃的にならないように、ゆっくりと言葉を繋いだ。
知りたい気持ちが先走って、圧がかかったようにならない為に。


「…っ」


「…リョウさん?」



しばらく黙り込む。
何を言おうか考えているのではなく、頭が真っ白になっているようだ。



「…ごめん」



その真実とは、常人には想像し難い、まさに非現実的なものだった---…




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