Deal×Love After
でもこのままこの感情に無抵抗でいてはいけないと思い、俺は目の前の椿の顔に近付いていく。

くだらないと言うかもしれないが、お伽噺を信じてみようと思った。

王子様のキスで目覚めた眠り姫みたいに起きてくれるかもしれないと信じて。

二週間振りに椿の唇にキスをした。

唇は温かくて安心したけれど、目の前の椿の瞼は重りでも入ってるんじゃないかってくらい重厚にみえるほど開く気配が無い。
ピクリともしてくれない。


そのせいで不安がまた俺を襲ってきた。


考えたくないが、椿が一生このままだったら?

ずっと俺の手を握り返してくれなかったら?

ここ数日は、そんなマイナスな思考ばかりが脳内に流れ込んでくる。

それだけ精神的にもボロボロなんだ。

目を覚ましてくれるか分からない椿を見ていると、負の感情に押し潰されそうで。

助けてよ、椿……
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