夏が残したテラス……
その日は、梨夏さんの命日だった。
どんなに忙しくても、この日を忘れる事はない。それだけ、梨夏さんとの約束は俺にとって大きな物だった。
お墓の前で、それぞれ手を合わせる、
『梨夏さん、俺、あのリゾートホテルを買い戻します。俺、ちゃんと奏海のそばにいますから……』
梨夏さんが、聞いたら何て言っただろう?
驚いただろうか?
梨夏さんの笑顔を思い出しながら想像した。
いや、梨夏さんはこうなる事を分かっていたんじゃないだろうか?
根拠は無いがそんな気がして奏海へ目を向けた。
奏海は、手を合わせ目を閉じたままだ。横顔からでさえ、深いか悲しみが伝わってくる。
まだ、梨夏さんが笑って帰ってくるんじゃないかと、誰もが梨夏さんの死を受け入れられてないのじゃないだろうか?
緩い坂道を、俺達は他愛も無いは話をしながら歩いて帰る。振り向けば、まだ、おやじさんはしゃがんで手を合わせている。
梨夏さんの言っていた通り、いや、それ以上におやじさんの悲しみの深さを思い知らされる。
奏海が嬉しそうに、モーニングにトマトを入れた話をする。俺は、ちらっと睨むが、怒っているわけじゃない、俺の事を意識しながら作ってくれている事が、本当は嬉しい。
「奏海らしさがあって、俺は好きだけどな。別に、梨夏さんと全てが同じじゃなくていいんじゃないか? 奏海は奏海の味でさ」
俺の本当の気持だ……
奏海にどこまで伝わっているかはわからないが……
だが、そんな、些細な幸せな時間を壊してくる奴がいた。
どんなに忙しくても、この日を忘れる事はない。それだけ、梨夏さんとの約束は俺にとって大きな物だった。
お墓の前で、それぞれ手を合わせる、
『梨夏さん、俺、あのリゾートホテルを買い戻します。俺、ちゃんと奏海のそばにいますから……』
梨夏さんが、聞いたら何て言っただろう?
驚いただろうか?
梨夏さんの笑顔を思い出しながら想像した。
いや、梨夏さんはこうなる事を分かっていたんじゃないだろうか?
根拠は無いがそんな気がして奏海へ目を向けた。
奏海は、手を合わせ目を閉じたままだ。横顔からでさえ、深いか悲しみが伝わってくる。
まだ、梨夏さんが笑って帰ってくるんじゃないかと、誰もが梨夏さんの死を受け入れられてないのじゃないだろうか?
緩い坂道を、俺達は他愛も無いは話をしながら歩いて帰る。振り向けば、まだ、おやじさんはしゃがんで手を合わせている。
梨夏さんの言っていた通り、いや、それ以上におやじさんの悲しみの深さを思い知らされる。
奏海が嬉しそうに、モーニングにトマトを入れた話をする。俺は、ちらっと睨むが、怒っているわけじゃない、俺の事を意識しながら作ってくれている事が、本当は嬉しい。
「奏海らしさがあって、俺は好きだけどな。別に、梨夏さんと全てが同じじゃなくていいんじゃないか? 奏海は奏海の味でさ」
俺の本当の気持だ……
奏海にどこまで伝わっているかはわからないが……
だが、そんな、些細な幸せな時間を壊してくる奴がいた。