SOG&MJK☆〈完〉
その言葉を聞いた瞬間、
俺の中で何かが崩れた。
「…おい。冗談はよせよ」
ハハッと俺は必死に平然を装う。
でも、そんなのも無駄だった。
「冗談じゃないし。
嘘だと思うなら…確かめてみたら?」
その瞳は…まるで
事実を俺に伝えてるかのように。
真剣な眼差しだった。
そこで俺は改めて
眸の親が悪の借金取りだと
確信した。
「…分かったよ。
俺、捨てるわ」
決意した。もうその決意に嘘はない。
俺は…
「この家、捨てっから」
そう。本格的に俺は家族を捨てようとした。
「は?何言ってるの?」
「俺はここを出てく。
だから、借金も自分で返せ」
そう言い払った俺は
部屋へと戻り、荷造りを始めた。