SOG&MJK☆〈完〉


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「…思い出した?」


隼は…いや、王子はそう言って笑った。


意識すればするほど…


その笑顔は昔の王子に似ていた。



「約束さ、守ってやったんだよ」


いつか会いに来るって…


本気だったの?


「なのに、全然覚えてないし」


「隼だって俺のこと覚えて無かったじゃん」



本当に…王子なの?


「やっとさ?会いに来たって言うのに」


「…馬鹿」


気づいたらそう呟いていた。


「何でっ!?言ってくれなかったの!?」


そうだよ、言ってくれればいいのに…


「俺的には…眸に思い出してほしかったんだけどな」


「…え?」


「まさか、そこまで馬鹿だったとは…」


そう言って王子は


意地悪な笑みを浮かべた。
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