Sign of Love
「新井さんも僕も結構勝手なことしてたから、後からお互いに色々あったんだけど、何を言われても全然平気だった。あれから時々新井さんに誘われて飲みに行ったりしてたんだけどさ『佐倉を総務部に引っ張ってよかった』って、いつも言ってるよ」
信じられない。坂巻さんはもう時効だと思って言ってくれたんだろうけど、それを聞いたら涙が出そうになってきた。
わたしにはお咎めどころかなんの連絡もなくて、そんな事態になっていたことも何も知らなかった。あの時の総務部長は、今わたしの上司になっているというのに。
「もしかして、坂巻さんが転籍になったのって、わたしのせい?」
「まさか。ちがうちがう」
軽くかわして、坂巻さんはビールを呷った。
「ちょっとごめん。電話だ」
坂巻さんは鞄からスマートフォンをまとめて二台引っ張り出して、仕事用と思われる一台だけを持って席を立った。テーブルの上に残された最新型のスマートフォンを眺めながら、ゆっくりと息を吐き出した。
信じられない。坂巻さんはもう時効だと思って言ってくれたんだろうけど、それを聞いたら涙が出そうになってきた。
わたしにはお咎めどころかなんの連絡もなくて、そんな事態になっていたことも何も知らなかった。あの時の総務部長は、今わたしの上司になっているというのに。
「もしかして、坂巻さんが転籍になったのって、わたしのせい?」
「まさか。ちがうちがう」
軽くかわして、坂巻さんはビールを呷った。
「ちょっとごめん。電話だ」
坂巻さんは鞄からスマートフォンをまとめて二台引っ張り出して、仕事用と思われる一台だけを持って席を立った。テーブルの上に残された最新型のスマートフォンを眺めながら、ゆっくりと息を吐き出した。