私は年下彼氏のヒモウーマン『完』
「ごちそうさま、お腹いっぱーい!」


長い入院生活で、生のお魚なんてずっと食べてなかったから、本当に美味しかった。嬉しかった。


「私、出すからね。」



「いや、女の子にお金出させるなんてありえないから。」


クマちゃんはびっくりするくらい、男らしくかっこよく私に言った……


「そか、わかった、ありがとう。別の形でお礼するからね。」

クマちゃんは、優しく微笑んだ。



「ちょっと散歩しながら帰ろうか?」
クマちゃんは私の手を再び繋いだ。



「うん、いいね。」



心地よい風もずいぶん冷たい風に変わってきていた……
秋から冬の始まりだ。





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