守りたい ただあなただけを
「・・リューマ、エイダ。」
真っ先にイズミが気付く。
遠くから馬車がこちらに向かってくるのが見えた。
「・・ご到着だ。」
いつでも走り出せる体勢を整える。
やがて俺達の目と鼻の先に馬車を止めた商人が、そこから降りて関所の中へと入っていった。
「よし・・今だ。」
エイダとイズミが先に走り出す。
水を配り終えて空になったとはいえ、
樽自体もそれなりの重さがある。
人が3人乗ったところで気付かれることはないだろう。
エイダが手際よく荷台を開けてイズミを招き入れた。
それを確認して俺も馬車へと寄・・・・・
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